衝突と解約:カスタマーサービスの失敗に関する調査

 

 顧客が特定のブランドや企業に長期的に忠誠を誓う時代は終わりました。今日では、ブランド・企業への顧客ロイヤリティは人々の体験や、受けるサービスのレベルに大きく依存しています。標準以下の顧客サービスによる高い解約率は受け入れがたいものですが、多くの場合、完全には避けられないものです。

 

 解約に関する消費者行動の最新の調査では、過去24ヶ月間に企業との契約を解約したアメリカ人の39%が、その日のうちに解約を行った主な理由としてカスタマーサービスを挙げていることが明らかになりました。興味深いのは、これらの顧客の62%が継続的にネガティブな経験をした後に解約したのに対し、一度のネガティブな経験で解約したのは19%に過ぎないということです。このことは企業が顧客の欠点を認識し、改善すれば解約を防ぐことができることを示唆しています。

 

 

顧客解約の蔓延

 解約率が最も高いのは通信業界で、調査対象者の52%が過去24ヶ月間に、顧客サービスの質の悪さを理由として通信会社との電話、インターネット、テレビ、ケーブルの契約を解約したと報告しています。

 顧客サービスの質の低さが原因で解約率が高い業種としては、他にも、小売・商業(12%)、医療関連製品・サービス(12%)、保険(11%)、銀行・金融サービス(11%)などが挙げられています。このことは、解約がすべての業種を悩ませており、顧客維持戦略がほぼすべての業種にとって非常に重要であることを明確に示しています。

 

 

解約と顧客の手間の関係性

 この調査では、加入者の解約原因の決め手となった顧客サービスがなにか、深く掘り下げました。主な問題点は以下の通りです。

 

複数回の電話連絡47%が問題解決のために複数回電話をかけなければならないことが決め手になっていると回答しています。

 待ち時間27% がカスタマーサービス担当者と連絡を取るのに時間がかかりすぎることが、決め手になっていると回答しています。

 訓練を受けていない担当者: 32%が知識のない担当者の派遣が原因と考えております。

 問題の繰り返しや再説明39%が、問題を複数回(または複数の担当者に)説明しなければならなかったために、契約を解約したと回答しています。

 

 このデータは、企業が便利で手間のかからないカスタマーサービスという顧客の要求に応える必要性を強調しています。このような期待に応えられなければ、顧客は他社へと乗り換えることになります。

 

 

顧客維持戦略の改善の必要性

 サービスへ不満を持っている顧客の43%が積極的に代わりとなる企業・サービスを探していたのに対し、回答者の大半(57%)が受動的に解約した理由は会社のサービスを利用していなかったためか、競合他社のサービスを聞いたり、より良い提案をうけたりしたためでした。このデータが示すように、リアクティブな戦略は効果がないため、プロアクティブな戦略が必要とされています。54%の企業が契約を解除した後に顧客を維持しようとしているにもかかわらず、その努力はほとんど成功していませんでした。しかし、ネガティブなサービス体験をした後に解約した人のうち、37%はより良いサービスプランを提供されていたら考えを変えていたかもしれないし、34%は将来的にサービスが改善されると信じていたら解約しなかったかもしれません。

 

 

ネガティブな口コミの影響

 不満を抱えた顧客は他の顧客に悪影響を及ぼすかもしれず、大きな脅威となりえます。76%の顧客は、企業のサービスレベルに対する失望を他の人と共有することを認めています。70%が友人、家族、同僚とその会社について否定的な議論をし、18%がソーシャルメディアで共有し、12%が会社の公式ソーシャルメディアチャンネルやウェブサイトに投稿し、9%がオンラインフォーラムで共有し、4%がメディアで議論しました。

 

 失われた顧客の平均的な世界的価値は243ドルと推定されており、顧客維持に焦点を当てた取り組みを怠ると、顧客がライバル企業に取られ、企業は年間1.6兆ドルの損失を被ることになります。効果的な顧客維持戦略の実施はロイヤルティを高め、解約を減らすことが証明されています。実際、回答者の37%が、顧客サービスのレベルが向上した場合には、今後もその会社の利用を検討したいと答えています。

 

本記事の調査のすべての結果を見たい場合は、こちら(英語)をクリックしてください。

 

原文:https://techsee.me/blog/customer-churn/ By Andrew Mort Mar 9, 2020